第5章 想いの果てに

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その後、斎藤くんに手を引かれて教室に戻った。 教室に戻った後も、さっき諦めるって言ったばかりなのに、綾翔の事が頭に浮かぶ。 付き合っちゃうのかな……。 あの子、すごく可愛かったしお似合いだったよね。 「…………」 「ねえ、河井さん」 「え……あ、はい?」 「何があったの?」 斎藤くん、本当に心配してくれているのがわかる。 私の隣の席で、私の顔を覗き込むようにして座っている。 「さっき……」 「うん」 「可愛い同級生の女の子が綾翔に告白したんです……」 「告白?」 「はい……前に、綾翔が好きな子は同級生で可愛い子だと言っていたので……多分あの子かと……」
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