最終章 別れ結びの日

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「わかりました。卒業生のためですもん。いい卒業式にさせてあげられるように頑張ってください!」 「うん。ありがとう」 先輩は一度ニッコリと微笑んで、「じゃあ」と言って廊下の向こうへと消えていった。 卒業式……きっと、中学の時みたいに3年間なんかあっという間なんだろうなぁ。 中学まではこの町の友達が沢山いた。 だけど高校は、みんな町の外に行ったり、町の外の人たちが通ってきている。 きっと卒業してしまえば、中学の時と同じで友達とはバラバラになっちゃうんだろうなぁ。 ここら辺には、大学はそれほど多くはない。 いい大学に行くにはバスに乗って希望ヶ丘から電車に乗って乗り替えして……。
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