最終章 別れ結びの日

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「本当欲ねぇんだなお前」 「そうかな……」 すごく、あると思うんだ。 私はきっと欲の塊で、人を傷付けるような願い事をしているんだから。 昇降口の隣に1年1組、2組と並んでいる私の学校。 私は2組だから、昇降口までそこまで歩かずについてしまう。 そして靴を履き替え、外に出るとパラパラと大きめの雪が降っていた。 今日は暖かい。 寒いと雪は小さくなり、暖かいと雪は大きくなるんだっけ? 「降ってるな……早く帰ろう」 「うん……そだね……」 3月といえど、北海道は真冬だ。 まだ雪が降っている……。
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