最終章 別れ結びの日

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それも昨日で終わったんだけど―― 「あ、出なきゃ。もしもし」 通話ボタンを押して声をかける。 そういえば電話も久しぶりな気がするな……最後はクリスマスの時だっけ。 『遅い』 「うっ……い、いつも朝に電話したらブチ切りするくせに」 『うぜぇ』 「ていうかどうしたの?」 『…………あー……』 綾翔は暫く黙ったまま。 少しして再び携帯から綾翔の声がした。 『その、さ……日曜日って時間空けれるか?』 「日曜日……?」 机の上に置いてあるカレンダーを見ると、日曜日といえば14日だった。 ホワイトデー……。
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