第1章 最後の思い出

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そして家で水着お披露目会を行いました。 「じゃーん! どーだこの可愛い水着! いいでしょーっ」 恥ずかしげもなく家族の前で、しかも家で水着を着て見せれる私はすごいと思う。 「あらぁ、可愛いじゃない。水着が」 「水着が可愛いじゃないか」 「うん、水着可愛いね」 ……。 「え、ちょっと水着着た真緒も可愛いでしょ。なんで水着強調。ね、真緒も可愛いでしょ」 そう言うと三人はそろってニッコリと微笑んだ。 それはあれですか。 真緒より水着が可愛いと。 「おっ……お母さんもお父さんもお兄ちゃんも真緒嫌いになりました! うわーんっ」 私が泣き出すと、みんなは「真緒も可愛い可愛い」と慰めてくれるが、どこかバカにしてるような口調だった。
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