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店の中を一回見回し、夏服コーナーを目指して歩いていった。
今年はワンピースに挑戦してみようと思っていて、可愛いワンピースを手に取ってみた。
そしてワンピースを合わせようと鏡のある場所に移動しようとしたとき、誰かにぶつかってしまった。
「あっ、すみません! ――って、あ……」
ぶつかってしまった人を見ると、この前屋上で見た先輩だった。
こ、こんな場所で会えるなんて!
「こちらこそ……」
先輩は静かに笑った。
私ははっとなってお辞儀をした。
「君……この前屋上にいた子だよね」
「覚えていてくれたんですか!」
「うん」
私は嬉しくて思わず笑顔になった。
先輩は私の持っていたワンピースに視線を移した。
「可愛い服を選ぶんだね」
「えっ……あ」
先輩はまた笑顔になった。
優しい笑顔に思わずドキッとする。
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