第1章 最後の思い出

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「君に似合いそうだね」 「あ、ありがとうございますっ!」 先輩にそう言ってもらえるなんて嬉しいな……。 こんな場所で会えたのだって運命だとか思っちゃうよ。 見た目の印象と変わらない。 先輩はとてもおおらかな人のようだ。 「先輩も服を買いに?」 「うん、生地の薄い服が欲しいと思ってね」 「今年は暑いですもんね」 「そうだね。もう少し涼しくてもいいんだけど……」 先輩は少しだけ眉毛を下げて笑った。 「あ、先輩! 私、河井真緒っていいます!」 「僕は櫻田涼っていうんだ。よろしくね」 「涼先輩……!」 先輩と自己紹介まで出来るなんて今日は出掛けてきてよかったな……。
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