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そして、あっという間に十分が経ち、バスがきた。
先輩は笑顔で手を振ってくれたので、私も笑顔で降り返した。
バスの中では先輩のことでいっぱいだった私は、知らないうちににやにやしてしまっていた。
これから先輩と何かが起こりそう。
そんな気もしていた。
でも、そんな予感なんか当たらなければよかったんだ。
何もなければよかったのに。
そう思う日が段々と近くなる。
いよいよ綾翔と初めての海へ行く日だ。
新しい水着とワクワクな気持ち。
いろんなものを詰め込んだ夏が始まろうとしていた。
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