第1章 最後の思い出

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綾翔はざばっと音をたてて立ち上がると、私の腰を持って深い方へと歩いていく。 「えっ、ま、待って!」 ていうか綾翔って意外と力持ち……ってそうじゃない! 「綾翔深い! 顔が水につき……きゃっ」 綾翔は私をぱっと離すと、私は海の中へと落ちてしまった。 というか沈む! すると綾翔が私を引き上げた。 「ぷはっ」 「どうだ懲りたか馬鹿真緒」 「さ、最低! このドS!」 「それはお前だろ! 普通あんな浅い場所で転ばせるか! まじないから!」 私と綾翔は海の中でじゃれあう。 ……あ、そうだ忘れてた。 「ねえ、真緒の水着姿はどうでしょう」 「は? 普通」 「ねえ、真緒の水着姿はどうでしょう」 「……普通」 こいつ……。
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