第1章 最後の思い出

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かき氷を食べ終わった私と、食べ終わるのを待っていた綾翔は海に入らずに砂浜で座っていた。 私は砂浜に文字を書いては、波で消されるのを見ていた。 現在三時くらい。 あともう少しで夕方になり、海に沈んでいく夕日を見ることが出来るのだ。 「綾翔」 「ん」 「今日は一緒に来てくれてありがとう」 「ああ」 しばらく砂浜で座っていて、暇になったのか綾翔は立った。 そして波に足をつけ、  バシャッ と、足で水を蹴り、私にかけた。 「……」 「ふん、ばーか」 綾翔は満足そうに笑った。 そしてまた波がきたとき、私に水を蹴り飛ばしてきた。
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