第1章 最後の思い出

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「あはははっ! 水が滴ってるぞー」 「あーやーとー……!」 私は立ち上がり、綾翔の方に走って頭突きをした。 綾翔と私はバランス崩してしまい、そのまま浅い波の上に転んでしまった。 「お前……いや、それはあり得なくね」 「す、すみません」 すっかり濡れてしまったので、私たちは少しだけ泳ぐことにした。 私は浮き輪をして波に浮いて、それを綾翔に引っ張ってもらって奥へと進んだ。 太陽は傾きはじめていた。 海からみる空はすごく広く思えた。とても青くて綺麗だった。 「暑い夏にかき氷と海は最高ですよね綾翔さん」 「は? 別に普通だろ」 「もう綾翔には感動を求めません!」 私は手で綾翔に水をかけた。
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