第1章 最後の思い出

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 昼休み開始のチャイムが校内に鳴り響く。  みんなは各々やりたい事や行きたい場所に向かったりして、教室には少しの人しかいない。  私たちはいつも屋上でお昼をしている。  綾翔は「暑いから中がいい」って言うけど、風が吹いてて気持ちいいし、若いんだから外が一番だと思う。 「真緒、今日弁当ないから購買で買ってくる。先行ってて」 「了解!」  私は元気よく敬礼の仕草をして、綾翔が教室を出て行くのを見送ってから私も教室を出た。  屋上に向かうには三階にある昼休みと放課後だけ解放している扉の奥にある階段を上って行かなければならない。  お弁当を両手に抱えながら三階へと階段を上る。  うちの学校は一年生が一階、二年生が二階、三年生が三階というふうになっている。  なので三階は三年生が沢山いて少し気まずい場所なのだ。
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