第2章 君との別れを

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私はタンスをあさって、可愛い服だけを選んでベッドの上に放り投げていく。 だけれど、なんかどれもパッとしないというか……男の子はどれがいいのかわからない。 ショートパンツかスカート……。上はどんな色で、どんな形のどこまでの露出がいいのかな。 綾翔に聞いても答えてくれなさそうだし……。 私は部屋を出て、隣のお兄ちゃんの部屋のドアを少しだけ開けて覗いてみた。 だけどお兄ちゃんはいない。 隙間から見える時計を見ると8時。まさか大学に行った? いや、お兄ちゃんは午後からいつも行ってるし……まさか。 「女が出来たのか」 「人の部屋を覗いてなにぶつぶつ言ってんだよ……」 「きゃあ!?」 振り返ると、お兄ちゃんが眉間にしわを寄せて私を見ていた。
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