第二章

2/12
前へ
/165ページ
次へ
朝起きてまずやることは 長い髪を束ねること。 それが僕、大塚優の一日の始まり。 部屋から出してもらえない僕の髪は伸び放題。 再婚相手が寝たのを見計らって母親が部屋から出してくれてそれからやることをやります。 もちろんトイレをすませてお風呂に入って寝ることです。 毎回鍵を開ける母親は僕に謝ります。 気にしないで。 母さんは悪くないから 毎回笑顔で返すけど他人とのコミュニケーションをとる機会がないので上手く笑えてるのか不安です。 家の人がいなくなったのを見計らって窓を開けます。 窓の向こう側に柵があるので空気の入れ換え程度はできるのです。
/165ページ

最初のコメントを投稿しよう!

163人が本棚に入れています
本棚に追加