ルームメイト

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短い間やし、贅沢言ってられないか。 短期間とはいえ、ご近所付き合いは大事でしょう。 とりあえず、ルームメイトのお年寄り一人一人にご挨拶。 まず一番奥の窓際で、左側(私の隣)の奥様。ロマンスグレーのおかっぱヘアーにお上品な振る舞い。この部屋の中では、まだまだ若手のようだ。 足首に人工骨を入れたらしく、ゴッツいギブスが。わたくし東京から来ましたの。 言葉が、ぶっきらぼうだけど許してちょうだいねっ、と自己紹介してくださる。 禮子さん。おそらく70歳くらいだが、めちゃくちゃ若い。ハキハキしている。 その向かいのおばあちゃん。なんと86歳。小さな体で、ニコニコしながら、あらぁ若いのがきたら、部屋の平均年齢がグッド下がっていいわ。あなたも肩?私も。でもねぇ、私右肩だから不便でねぇ。左で良かったじゃないの~と、無限に話しかけてきてくれるのだが、私の話はイマイチ聞いていない。 向かいの禮子さんが、小さい声で、おばあちゃん耳が遠いから大きい声で話さないと聞こえないわよ、とナイス助言。なるほど、聞こえてなかったのか。お名前は、岡本のおばあちゃん。
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