巽パパの場合

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おまけ🐤🐤🐤🐤🐤 わらわらわらと、高校生組が帰宅した。 今日は部活が休みだった斗真と、和泉の制服を掴んで離さないロックの2人も、一緒に現れた。 「着替えて来るから、2人共、おやつ食べて待っててね?」 ダイニングテーブルに斗真とロックを座らせて、2人の前にクッキーとアイスココアを出しながら和泉が言うと、2人は嬉しそうに頷いておやつに手を伸ばす。 それを見届けて、和泉は自室に足を向ける。 チラッと目に止まったリビングに、ソファーに寝転ぶ巽の姿があった。 🐤🐤🐤🐤🐤 エプロン片手にダイニングに戻った和泉は、さっさとおやつを確保して食べ出していた尊と孝哉を横目に見ながら、鼻歌混じりにキッチンに立つ。 「パパ、ちゃんとかき混ぜてくれたかな?」 パカッと開いた炊飯器。 「!!?」 和泉、驚愕! 炊飯器は、すっかり空っぽだった! 「ぱ、パパ!!」 和泉の怒声に、高校生達はキッチンに駆け込む。 「なんだ?」 ふわふあ欠伸しながら現れた巽に、 「パパ!! 中身はどうしたの!?」 空っぽの炊飯器を向ける和泉。 「食べた」 欠伸混じりに、巽は答えた。
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