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初めて出会ったのは、高校の入学式。
『ようこそ西木戸高校へ』、と言う始まりで挨拶をした生徒会長。
それが和也だったんだよ?
ああ、あれが生徒会長ね?
位にしか、感じなかった。
だってね?
なーんの特徴も無い、何処にでも居る、普通の人だったから。
両親みたいに、『美形以外は、人間じゃない』なんて考えてはいないけど、大して興味惹く相手ではなかった。
だから、和也の事は、頭から直ぐ消えた。
次に会ったのは、最悪で最低な奴!
大好きな雪ちゃんが、なんか知らないけど、幼稚園の頃からずっと憧れて、ずっと好きだったらしいデカブツだった。
175近いわたしより、20センチ近くは背が高い。
150も無い雪ちゃんと並んでいると、もう大人と子供、巨人と小人位の差がある。
名前は『黒岩 巽』。
3年。
風紀委員長らしい。
顔は、ちょっと強面系だけど、かなりのイケメン。
雪ちゃん、こんなのがタイプだなんて、知らなかった。
懐かしそうに雪ちゃんを見下ろす黒岩が――嫌いだ!
だから、睨んでやった。
思いっきり、嫌い嫌い光線を浴びせてやった。
なのにアイツは、平然としてた。
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