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元々雪ちゃんは、異常な程に腕力があって、それを変に伸ばして強くなっちゃった。
わたしはわたしで、異常な程に体が頑丈だったから、それを利用して強くなったの。
でまた、五月蝿く絡んで来る連中(男)が多いから、余計に強くなっちゃった。
その所為でわたし『魔界の女帝』とか何とか、呼ばれてる。
雪ちゃんは『桜の花精』なんて、とっても素敵な呼称なのにね?
でもね、最近ちょっと、疲れるの。
相手が何だか、みょーに強くなってきて。
裏情報でわたし達の事を、『打ち倒して、跪かせたい』とか『傅かせたい』とか言っている連中が増加しているらしくて、クラスメートやら親しくなった子達(主に女の子)が、とっても心配して、忠告してくれてる。
「あまり無理するな」
黒岩が、声を低くして、そう言った。
余計なお世話だ。
そう思ったけど、
「はい!」
と嬉しそうに雪ちゃんが返事するから、何にも言えない。
ただ、ジトッと睨み付けてやるだけ。
わたしの視線に、黒岩は苦笑い浮かべた。
「お二方は仮にも女性なのですから、男相手に喧嘩するのも、限界が有るでしょう」
ちっさい風紀副委員長が、そう言った。
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