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いつからこんな状況になったかというと、前日の2月14日の夜まで戻らなければならない。
「…オラ、こんなにチョコレートをもらったのは初めてだあ…」
風月は部屋いっぱいのチョコレートに感動しており、つい田舎言葉になっていた。
「どのチョコレートから食べようか…オラ、わくわくしてきたぞ?」
風月はどのチョコレートを食べようか悩んでいた。
その時、コンコンとドアがノックされた。
「はーい」
「ふ、風月…」
ドアからは木風がはいってきた。
風月はすぐに木風が来た理由がわかり、慌てた。
「あ、いや、このチョコレートはその…」
「…いいの。風月は人気があるって知っているから……」
木風はしおらしく言うと、両手に持っているものを風月に差し出した。
「だけど…私のチョコレート、絶対に食べてほしい……」
「…ありがとう」
風月は木風からハート型の包みを受け取ると、す早く、しかし丁寧にあける。
中身はハートの形をしたチョコレートだった。
「いただきます」
風月はそれを食べる。
食べる。
食べ尽くす。
「ごちそうさまでした」
「味…どうだった?」
木風はオドオドと聞いた。
それに風月は笑顔で答える。
「うまい!!」
「本当?」
「ああ」
「他の子より?」
「…まだ他の食べてないからわからん」
「今、食べ比べてみて?」
「…ああ」
風月は適当に他のチョコに手をだす。
「…(ムシャムシャ)…これもうまいけど木風のチョコの方がすきかな?」
それを聞いた木風は喜んだ。
しかし、それはすぐに起きた。
「ふぐぅ!!!?」
「風月?」
風月は急に苦しみだして倒れた。
「風月?風月!!」
木風は風月に駆け寄り、揺さぶるが風月は苦しんだままで気絶してしまった。
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