第1章

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「ねぇ、いいでしょ?」 耳元で囁くように言われた言葉に体が大きく震えた。 たかが合コン、だけど私には男性からこんな風にお誘いを受けた経験もほぼ皆無。 もちろん、この場で嫌だと言う事は出来たと思う。 だけど、そのせいでこの場の雰囲気を壊すのはどうなのか… 初めての合コンとゆう場所で、すでに何が正解なのか分からなくなっていた。 その時、 ガタンッ―― 「長谷川、俺帰るわ」 さっきまで私の前にいた男だった。 確か名前は…高瀬亮。 「あと、お前顔色悪すぎ」 「…えっ?…あっ」 顔色悪すぎと言われたと同時に私の腕を力いっぱい引っ張り起こす。 無意識にずっと正座していたせいか、おっとっと”と言わんばかりの歩き方になってしまった。 間抜けだ…
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