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―流雨 side―
『ふわぁあ…』
嗚呼、失礼。
寝ぼけていた。
今、覚醒した。出来れば僕が寝ぼけてたのは忘れてくれ。
さあ、犂斗にも言われたし着替えようか。
楼玲学園の制服は一般生徒が黒いブレザーで、生徒会だけは白いブレザー。
夏服は全員、白のカッターシャツなのだが。因みにベスト着用可らしい。
「流雨、準備出来てるぞー」
『ごめん犂斗。寝ぼけてた…』
「ははっ、いつもの事じゃん」
犂斗は可笑しいという風に笑った。
まあ間違っちゃいないんだが。
犂斗が家に泊まる時は、二人で布団を並べて寝るにしろ一緒に寝るにしても、寝ぼけて甘えてしまう。
もう小さい頃からずっとだから、今更恥ずかしいとは思わないが。
「ほら、とっとと食べるぞ」
『ああ』
相槌を打って、朝食の席に着く。
犂斗って金持ちの癖して何気、料理上手いからな。
俺も出来るし、不味くはないけど…誰かに食べて貰ったことなんて殆どないから分からないな。
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