第一話 イジメ

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それから、頻繁に愛川さんは私に話しかけてきてくれた。 一緒に帰ったりもした。 だけど、なんか違った。 カバン持って。お金かして。宿題やって。 鈍い私でも薄々気付いてた。 良いように扱われてるんだなぁっと。 その後、段々要求がエスカレート。 「パン買って来てよ」 「わ、わたしお金あんまり持ってないの…ごめん」 「じゃあ死ねよ」 その日は授業中もずっと落ち込んで、うつむいたままだった。 キツい友達が出来ちゃったなぁ、なんて思いながら独り帰路についていた。 廊下をうつむいたまま歩き、下駄箱に着くと、愛川さんとイジメっ子二人が楽しそうに話してた。
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