番外編

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クシャッと目尻に皺を寄せて笑う三浦くんは、なんだかとてもホッとしたような顔をしてた。 「私も……三浦くんのいろんな顔が見れて嬉しい……かも」 だからつられてそう言った。 ニコッと笑顔まで見せて…… すっかり和やかな雰囲気になって、さっきの妖しい空気はなくなってたから油断してた。 「そう?じゃあ美羽にももっといろんな顔、見せてもらおうかな?」 頭に置いていた手が滑り落ちて、あっという間に耳から頬へと移動する。 瞬間的に首を竦めた私を無視して、彼はペロリと私の唇を舐めた。 「――ッ!」 カーッと顔に血が昇って、思わず息を呑む。 「ははっ、顔、真っ赤」 面白そうに笑いながら、グイッと私の体を引き寄せる。 「これからいっぱい慣らしていこうね?」 三浦くんの言葉にまた顔の熱が上がった気がする。 いいのか悪いのか、素の三浦くんは意地悪だ。 でも…… 今までの彼よりずっといいかもしれない。 私はそんなことを思いながら、三浦くんの腕の中で、ちょっぴり顔が緩むのがわかった。
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