1人が本棚に入れています
本棚に追加
そして終盤
ひとりの女の子が
ボールを持ったとき
合図もなかったのに
ふっへへへ、と嘲笑い
男子数人が
コート前方へと歩きだした
便乗して僕も
まるで勝ち誇ったような顔して
さあ、投げてこいよ!
と言わんばかりに
その女の子も負けじと
全力で投げたのだが、
山なりのふわふわした投球
僕は難なくキャッチしようとした
その瞬間、背後から
「よけろ!ナッパアァァッッー」
腰をぬかすほどの大声
びっくりした僕は
まるで本当に、
その山なりボールに
びびったかのように
ふへぇっ、とか言いながら
間一髪で避け、しりもちをついた
.
最初のコメントを投稿しよう!