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?「影里っ」
コンビニに向かう途中の道で、背後から話しかけられた。
この少年声は‥‥
影里「あ、未夢。おはよう」
未夢「おはよ、影里」
やっぱり。
この小さいのは真田 未夢(サナダ ミユ)。
なんか女っぽい名前だけど制服が男子だから男子。
何で制服しか判別ポイントがないのかって言うと、いっつも帽子を深く被ってて顔もあんまり見えないし、基本大人しいからクラスでもあんまり目立たないタイプだから。
しかも僕よりも身長低いし。
未夢「今身長低いとか言わなかった?」
何か心読んできたし。
影里「やだなぁ未夢‥‥俺が身長低いとか言えた立場じゃないじゃん」
だって162だもん。
未夢「だよね。加えて女顔。クラスでは『第三の性別』扱いだしね」
その通り。
僕は未夢の言う通り、女顔。しかも小さい。
だからなのかは謎だが、僕はクラスでは性別が曖昧になっている。
つまり『第三の性別』。
僕がこんな扱いをされるようになったのは、恐らく『男の娘』が萌え要素化したからだと思う。自分で言うのもなんだけどさ。
影里「俺はFクラスでもないし演劇部にも所属してないって」
未夢「召喚とかできないの?」
影里「あははぁ、できたら怖いじゃん」
未夢「‥‥出来そうだけどなぁ」
?
何言ってるんだろう。まだ寝ぼけてるのかな?
未夢「ところで影里。この道行くって事はコンビニに行くの?」
影里「あ、うん。お昼買わないとだし」
未夢「奇遇だね。僕もお昼買わないといけないんだ」
未夢もか。
そういえばさっき未夢は大人しい性格って言ったけど、僕が相手だと結構明るいんだよね。なんでだろ。
友達扱いしてくれてるのだとしたらありがたいね。
◇◇◇
おっとコンビニ前だ。
キリいいから次ページいこうか。
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