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side.カケル(ショウ)
「んっー」
気が付いた時には息が出来なかった。
目の前にはサトシくんの顔があって、温かく生々しいものが俺の口内を犯していく。
「ん、はぁ‥あっ‥‥ちゅ」
何故深いキスをされているのか分からないけれど、生々しく感じられるサトシくんの俺を煽るようなキスに溺れていってしまいー気が付いたら俺から舌を絡めて彼を求めていた。
しばらくして、銀色の糸をつくりながら唇が離れていく。
「ハァハァハァ、しょ‥くん。だいじょ、ぶ?」
性的なものなのか涙を溜めて俺に問い掛けるサトシくん。
「ん。大丈夫。」
「よかった。フニャ」
その笑顔の後ろにあるショーウィンドーがうつす自分の姿を見て、嫌な予感がした。
俺の変化に気が付いたのか、サトシくんが俺を心配そうな顔で見つめる。
「朱雀‥‥」
俺はまたアイツに支配されたのか?
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