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beautifulmoonで働いて2年が過ぎた。
店にはいろんなお客さんが来ていた。
金持ちそうなマダム
仕事おわりのキャバ嬢や風俗嬢
ホストにホスト帰りの若者
夜の世界を生業にしてる人達がいつも来ていた。
そしていろんな話しを聞かされた。
ホストにハマるバカな女達の話し、キャバ嬢の愚痴、風嬢の客の愚痴、そんな話し。
『ねぇ玲二?今日店終わった後暇?』
『暇ですよ?』
『じゃあ私に付き合って?』
そう言ってきたのは桜。
この街では名の知れたキャバ嬢。
clubビーナスのナンバーワンキャバ嬢。
見た目は下手な芸能人より美人で何処にいても人目をひく。
別に付き合ってる訳でもなく、たまにからだの関係がある。
俺がこの店で働き始めた頃に出会った。
出会った時の彼女の言葉は印象的だった。
『君さ、なんでそんなに悲しげなの?』
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