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………………………。
沈黙の後、
『ほんとうなのか?』
『ほんとだよ。全部、ほんとの話し。』
父は顔を歪め、泣いていた
『美和、すまない。俺が悪かった。玲二お前のことも苦しめてすまない。』
俺はどうでもよかった。
父の謝罪も母の死もどうでもよかった。
悪夢のような背徳の日々が終わった。
俺はこれからをどうしようかわからなかった。
誰かの代わりじゃない自分として
やっと生きられる。
それだけでも嬉しかった。
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