神原 麻奈 かみはら まな

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私は死神と契約したことで生きている。 運のよい一人だと優越感に浸っていた。 だが、病室でテレビをつけた時、私に衝撃が走る。 ……この事故の被害者は死んでいないとおかしいですよ。車は大破、運転手も死ぬほどの大惨事に全身打撲で済みますか?普通は死んでますよ。皆さん、怪しいと思いませんか?…… 私が死神に会わなければ、こんな報道をされることはなかったはずだ。 ……生きたいと強く願った者の前だけにあっしは現れます。 死にたくない、ただそれだけなのに… どうしてこんなことを言われなければならないの。 やがて、私は退院し、仕事にも復帰した。 ただ、あの報道を見た人からは異様な視線を感じているが。
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