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去年の5月に出逢い、好きになった昂希君との間には色々なことがあったけど、それも乗り越え、晴れて恋人同士になれた。
それから早いもので3ヶ月。
ケンカはないし、言い合いしたといってもじゃれ合いながらで、正直交際は順調過ぎるんじゃないかと思うほどだ。
私は相変わらず、昂希君のペースによく流されてしまうし、昂希君は相変わらずクールで、無邪気な一面はたまにしか見せない。
あどけない寝起き顔なら、私が彼より先に起きれた時に、見れるんだけれど。
「渚は?
渚は涼太君とどう?」
「あ!
それ聞いちゃう?」
「うっ」
テーブルに両手をつき、ズイッと顔を近づけてきたもんだから、思わず反射的に仰け反ってしまった。
「き、聞いちゃまずかった?」
体制を崩せないまま、小声で尋ねる。
「んーん」
渚は目を伏せながら首を横に振って、元の体制に戻った。
「全然。
むしろ聞いてほしい。
というか、愚痴ってなきゃやってらんない」
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