幼馴染み

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以前も感じたことがなかったか?言いよ うもない存在感のある何かに… 足が止まる。 「用じゃないんだ。 ただ、気になって…、ごめん。」 木の蔭から顔を覗かせ、こちらを見据え たまま、彼女はコクりと首を傾げた。 「われを探しておったか?陽」 名を呼ばれると思ってなかったのでいて 驚いた。 知り合い? どこで? 「えっ?」 何で?名前…? 何処かであったか? 思わず呟いた声すら聞こえていたようで ため息をつかれてしまった。 「なんじゃ、あんまり薄情だとわれも考 えてしまうのぉ、我を忘れたか?陽」 つとつと歩みよると頬をぷに、 と摘ままれてしまった。
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