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一護は血だらけになった自分の手を見て、
笑ったのだ。
「なぁ…ルキア…。人は死んだらソウルソサエティに行くんだよな…。」
「あ…ああ…!そうだ…!だが貴様はまだ死んではならぬ…!生きろ一護!」
すると一護は苦笑した。
「んなこと言ったってよ…。もう俺目が…見えない…ん…だぜ?…ゲホッ…ゲホッゲホッ…。」
口から血を吐き出した。
胸から、口から血を出している一護。
「やめろ!喋るな…!もういいのだ!直ぐに卯の花隊長が来てくれるはずだ!だからそれまで死ぬな…!」
「大丈夫…だって、ルキア…。あ、親父と…浦原さんに…お礼言っておいてくれ…。あと俺を…助けに来てくれた…みんなにも…。」
そう言って体の力が弱くなっていく。死ぬな…死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな…!
まだ、死んではならぬ!
しかし私の視界はぼやけていく。涙だ。いかん…!まだ泣いてはいかん…!
「泣く…なっ…てルキア…。」
力が入らんクセに私の頬に触れる一護の大きな手。
つぅ…と私の涙だを拭い、嬉しそうに笑って、
死んだ。
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