銀の森に憩う月

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《遺伝子の歴》 万感に鳴る鐘の音を 天高く迄 響かせて 嘆きの月に咲く花に 創造の音よ届けよと 重なる声の輪唱胸に 冷たき星に捧げよう さあ命を始めるのだ 螺旋の歴史に則って 遺風に読み解く叡智より 語る言葉に有限を知りて 嘆く宇宙の一片たる君よ 全てはその身の内に眠る 遺伝子の歴に刻まれ残る 我等は皆 先導の任に立ち 空白の未来を 創り出す者 万感に共鳴する鐘よ 宙高く迄 響かせよ さあ命を始めるのだ 冷たき月の哭く夜に 冷たき海に 洗われる星で
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