銀の森に憩う月

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《海色に染む翼》 深い海色 映して 飛ぶ翼に息衝く欠片 触れた陽射し 舞う虚空 追う風に流される儘 亡くしたものは其処に在り 落ちた白羽根は望みを託す 喪われた時を埋めよと 脈打つ鼓動に刻まれた 祖の遺伝子が導く衝動 生きる力の正しき解放 囚われるなら自由さえ足枷 在りの儘の命で在れば良い その柔らかな掌に 救いを待つ心も在る それだけを告げる為 白き翼は高く飛ぶ 深い海色 映す雲 あなたの船に 為れたら良いのに 砕けた破片も陽は煌めかす 気高き意志も 散りし時も 落ちた羽根を拾うその手に 息衝く今が生み出す未来へ 晴空に 羽撃く翼 力強き 命の音色 力強く 生きる音 深い海色 映して 飛ぶ翼に息衝く世界 触れた温もり 歓喜の空 明日を紡ぐ 小さな邂逅
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