1/1
前へ
/206ページ
次へ

あっ、雨だ 僕は、そっと空を見上げる 晴れた日の爽やかな気分とは少し違うけど・・ 僕は僕なりに雨を視線に捉える 今日、キミは色々と大変そうで 僕を相手にしている暇もなさそうだけれど こちらから、移っていく雨の事を きっと、教えてくれるに違いない 朝、メールで「キミはキミの歩む道に集中してよ・・」 なんて 強がりめいた事を言ったけれども それは 例え、強がりだったとしても 紛れもない僕の本心なんだ・・ ただ、心に感情が付いていっていないだけ・・ 寂しさには ずっと慣れてきたつもりだったけれど・・ 本当は、慣れたと思い込もうとしていただけなんだよね・・ 雨はキミの世界を、少し意地悪に包みこむんだ・・ キミの心の中には、ずっと僕が住みついているんだろうけど・・ この雨が 稲妻が 僕のビジョンを瞬間的にキミの脳裏に刻みこんでくれる事を願って 僕は、雨から視線を遠ざける 何気ない日常の さりげない想い・・ こんな雨でさえ 僕には、とてもとても大切なものなんだ 雨って うっとうしいけれど・・ やはり そんなに 嫌いじゃないんだよ・・ ・・
/206ページ

最初のコメントを投稿しよう!

67人が本棚に入れています
本棚に追加