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「まあ、タクトさんは何もしないでしょうけど」
私がそんな呟きをもらす頃には、タクトが部屋の鍵を難なく開ける。
鍵はピンクだし、扉は濃いピンクだし、私の頭はぐるぐるだ。
「どうだかな」
「え…?」
タクトは間をおいてから口元に笑みを浮かべた。
いや、待てまてまて!!
安心できないじゃないか!!
部屋に入ると、まず目についたのは大きな天蓋付きのベッド。
ピンクと黒で統一された部屋は、見ているだけで恥ずかしいほどに怪しい。
タクトの顔を覗きこむと、彼は複雑な顔をしていた。
何を考えているのか分からない人だな…。
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