8人が本棚に入れています
本棚に追加
「でもあたし、ただの人間だよ?どこも変わったとこないし」
そう。体を見回しても、羽根さえないのだ。それで天使といえるだろうか。
「おまえの命を助けた代わりに、天使にさせた。いやでも天使になれ」
「なにそれ…」
いくらなんでも横暴じゃないか?
タクトと名乗った男は車を発進させると、意地の悪い笑みを浮かべて、
「今から魂の救済に向かう。俺とパートナーを組まされたこと、嫌でも後悔することになるぜ」
と、今からおこることを楽しむかのように口にした。
魂の救済。
それが、ミアの人間としての終わりと、天使としての始まりを感じさせる出来事になるのだった。
最初のコメントを投稿しよう!