77人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
蘭「皆さんはこの世界の事を何も知らない状態です。そんな人を追い出す事は私には出来ません。なので、皆さんと話し合います。話し合って、話し合って、皆さんが納得するまで説明をします。私も詳しいわけではありません。ですが、皆さんに出来る限り説明します。絶対に追い出したりしません。皆さんを危険に会わせるわけにはいきません!!」
と言い切ると、政宗達は豆鉄砲を食らったような顔をした。
蘭「だから護も……って、護?」
蘭が注意しようと護の方を向くと、護は口元を押さえて笑みを浮かべていた。
蘭はこの顔を知っている
護がこんな風に笑う時はいつも……
幸村「それを聞いて安心致しました。」
と幸村はスッと二本の槍を差し出した。
蘭「真田さん……。」
佐助「ちょっと旦那!!簡単に……」
幸村「佐助、神無月殿は某達の事をここまで思ってくださっているのだ。それにもしもの時はお前が守ってくれるのだろう?」
と言われ、佐助は黙った。
慶次「俺もあんたを信じるよ。あんたの目を見て信じてみたくなった。」
元親「女にここまで言われて、断るわけにゃあいかねえな。」
蘭「前田さん……。長曽我部さん……。」
と慶次と元親がそれぞれの武器、朱槍と碇槍を差し出す。
政宗「Ha!面白れぇ女だぜ。」
と政宗はそう言うと、六本の刀を差し出した。
小十郎「政宗様!!」
政宗「幸村や風来坊、西海の鬼が潔く渡してんだ。俺の六爪、大事に扱えよ。」
蘭「伊達さん……。」
元就「ふん……。来てしまった以上、郷に従わねばなるまい。」
と元就が輪刀を差し出す。
蘭「毛利さん……。」
残ったのは、小十郎と佐助のみだ。
幸村「佐助」
佐助「分かりましたよ……。」
政宗「小十郎」
小十郎「……承知しました。」
と幸村と政宗に冷たい声音で名前を呼ばれると、2人は諦めたようにそれぞれ大型手裏剣、刀を差し出す。
佐助「旦那に言われたからこれは預ける。だけど、なにがあるかわからないから苦無だけは持たせてもらうから。」
小十郎「武器はお前らに預ける。だが、政宗様に何かしてみろ。その時は覚悟しておけ。」
と佐助と小十郎に言われ、蘭は頷く。
最初のコメントを投稿しよう!