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トントン。
男の肩を叩く。これは私のデビュー戦。
殺らなきゃこっちが殺られる・・・。
「あ?」
不機嫌さ丸出しの声で振り返る男。
間違いない。この男、標的(ターゲット)だ。
ニコっと微笑んでみる。
「テ、テメェ!!羽生未咲来?」
男は顔色を変え呟くように口を動かした。
「んー、おしいな、半分正解、半分不正解。」
カシャっと軽い音を立てて相手の額に銃口を向ける。
が、さすがはプロ。
音も立てずに身を翻してその場から即座に離れる。
お互いに銃を向けたまま指一本動かさない。
初めて感じる緊迫感。
ただの空気なのに肌がビリビリとする。
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