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スペースシップは、まだ完全に完成していない水まわりに不安を残したまま、宇宙開発機構のある第15スペースコロニーから飛び立った。
政府とANARUは、このスペースシップを北の偉い人と非公式に共同開発していただけに、おおやけには追跡出来なかった。
ノドンやテポドンを搭載している事は想像に難くない。
今、アジアの力関係はNo.1がインド、No.2が中国、No.3を日本と韓国で争っている。
手を合わせて「ナマステ」「ナマステ」という挨拶が世界的に流行りだしていた。
日本はNo.3になる為に北と手を組んだのである。
ジミーはこの船の名前を、exceed「エクシード」と名付けた。超えるという意味らしい。
「ANARU」が開発した自動運航ナビゲーションシステム「モスラ」に行き先を入力した。
このモスラには、まっぷる観光ガイド本三冊分を含め、ブリタニカ国際大百科事典、冠婚葬祭マナー事典などの膨大なデータが入っているが、もちろん宇宙の果てなど検索出来るはずもなく、とりあえず目的地周辺の惑星を目指すことにした。
この作業に二日を費やした。
ジミーは悩んでいた、自分勝手な行動で罪の無いひとを巻き込んでしまったことを。
しかし、もう後戻りは出来ない。
怒ってるかな・・・
嫌われちゃったかな・・・
そんな思いがよぎるなか、
ジミーは皆を集め何故このような行動をとったのか説明した。
しかしリナの目を見ることは出来なかった。
呼び出された7名のメカニック達は異臭を放つ武器を前に戦意喪失していた。
仕方なく、納得したふりをしてメカニック達は個々の部屋に戻って行った。
皆、なにか企んでいる様な不敵な笑みを浮かべて・・・
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