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「ん」
「ん、って私?」
「そ」
「冗談じゃないわよ。どうして?」
「だって強そうじゃん」
「当たり前でしょ。神だもの」
「じゃあ良いよな」
「………」
俺はパートナーもといサポーターに、神である八重瀬さんを選ぶことにした。
え? ズルイって? 反則じゃねーよ、これも一つの手だ。
「貴方はなんの為に転生するの?」
「あの日常から脱け出す為」
「それだけ? 強くなりたいとか「思ってるけど、やっぱ一番は楽しみたい。あの日常の中で楽しみなんて何一つ無かったからな」………」
黙って俺を見詰める八重瀬さん。無茶苦茶なことを言ってるのは分かる。だけど。
俺はこの人、いや。この神と一緒に行きたい。何故かそう思って止まないんだ。
この神となら―――
「…ハァ、仕方ないわねー……」
諦めたかのように溜め息を吐いた。てことは!
「おっけー!?」
「そういうことにしましょう」
「っしゃぁぁぁ!!!」
了承してくれた。
嬉しい。マジで嬉しい。まさか神とRPG染みたことが出来るなんて!
「ありがとなー!」
「別に、暇潰しよ」
淡々と返しながら用紙に記入していく彼女。
「でも流石に今から、っていうのは無理よ? 私にだってやることがあるんだし」
「それでもいい!」
狂喜乱舞。心の底から舞い上がりたくなった。まあここがこの世の一番上だけど。
「これでアンケートはおしまい。それじゃあ、いくわよ」
「え、へっ? 何が、」
「ま、死なない程度に頑張りなさい」
彼女がパチンッ、と指を鳴らした瞬間、
フッ……
「え……」
俺の足下に穴が空いた。必然的に俺は重力に従って────
「もっと普通のやり方は無いのかあぁぁぁぁ!!!」
奈落の底へ落ちていった。
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