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「じゃあまずは、エロ本の隠し場所を」
「何でアンケートでエロ本の隠し場所!?」
てか持ってる前提かよ! いや、持ってるけども!
「持ってるんだ」
「こ・こ・ろ・を読むなー!」
プライバシーもあったもんじゃない。これからはなるべく考えないようにしよう。
俺の思考、もとい嗜好がバレるからな。
「てか真面目にやってくれよ」
「分かってるわよ。少し聞いてみただけ」
「何処にあるか気になって?」
「何処にあるかは知ってるわ。ただどんな反応をするかな、と」
「プライバシー!」
情報全部筒抜けかよ!
てことは俺の苦肉の策、「木の葉を隠すなら森の中」作戦は知られたのか!
「本棚に入れるとこのどこに策があるのよ」
「紛れるだろ?」
「ただの片付けよ」
「ですよねー……」
ちなみにこれを決行した三日後に母親にバレました。ご丁寧に「次からはもっとマシな所にしなさい」というメモまで貼られて。
あの時はホントに心折れるかと思った。
「話が進まないわ。始めるわよ」
「いやぁ、八重瀬さんの所為だよな!?」
「まず容姿について」
……スルーしやがった。
「容姿?」
「ま、つまり顔よ、顔。カッコよくしたいだとか、もう少しランク下げたいとか」
「……前者はともかく後者はいるのか?」
「いるわよ、まあまあ。ま、大体がイケメンだけど」
「ですよねっ!」
何だアイツらは喧嘩売ってんのか所構わずオーラ振り撒いてハーレム作りやがって挙げ句ランク下げたいとかナルシストなのかよ死ねば良い滅びれば良い消えれば良い。
「……今の貴方、般若よりひどいわよ」
「アイツらを潰す為なら般若にも悪魔にもなってやる」
「そのセリフだけ聞くとカッコイイわね。で、容姿どうすんの?」
「んー……じゃあこのままで」
「……このままって言う人間も珍しいけどね」
溜め息を吐きながらアンケートに書き込んでいく。
……てか俺が書いた方が絶対早い気がするんだけどな。
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