1079人が本棚に入れています
本棚に追加
/89ページ
「わかった…やる。いじめ止めてくれるなら」
「契約成立。早速、俺のランドセル持てよ。帰るぞ」
「え…、あ…うん?」
「何パニクってんだ。ほら、帰るぞ」
カチリ。
さっきと同じように音がして、ドアが開いた。
「あ…」
奴隷になると言った後で、未夜は後悔した。
これが、未夜が隼人の奴隷になった一部始終である。
この三ヶ月後隼人はフランスに発ち、未夜は奴隷から解放されたのだった。
「ふざっけんな、このドスケベ‼」
バキッ❗
未夜は隼人の力が緩んだ隙に、グーで隼人の顔を殴った。
「いって…」
「今のパンチは宣戦布告よ❗あんたにいじめられてた頃の痛みはそんなんじゃないの‼あんたにいじめられたおかげで友達は離れていくし、学校行くのは辛いし。あんたの奴隷になったのは、奴隷になってまでもいじめから逃げ出したかったからよ。あたしをいじめてたあんたには分かんないでしょ?あたしが何で一時間半かけてまで柿坂に通ってるのか」
今まで溜めていたモノを未夜は一気に吐き出した。
「いじめられてた過去があるって言うのは重いわ。あんたのせいで小学、中学も散々だったの❗あたしは小・中の奴らと顔を合わせない為にわざわざ遠い柿坂を受験したのよ」
最初のコメントを投稿しよう!