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夏休みの最終日、彼女と道で別れた後オレはサイコーに上機嫌で家に帰っていた
オレ(榊原正志)にはもったいないかわいい彼女、東城雪那に1学期の終業式に告白して付き合い始めた
それからオレの高二の夏休みはバラ色(死語?)だった。
オレは夏にいい思い出が無かったけど、そんなユウウツさを吹き飛ばすほど夏を楽しく過ごせた
それが、たとえ親友から毎晩「リア充死ね」と10回書かれたメールが送られて来る夏休みだとしても……
そして、たとえ夏休みの課題が最終日の夜にまだ半分も残っていたとしても……
ふぅ、今夜は徹夜かな!?
地に向かってため息を吐く
また顔を上げると前方に誰かいることに気が付いた
そこにいたのは美しい少女だった。
闇を切り取ったかのような漆黒の瞳、カラスの濡れ羽色の背中にかかる髪、陶器のような白い肌
沈みそうな太陽に照らされたその少女はたとえようもなく美しかった
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