1st 緑髪の君

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「今日もバリバリ働くぞ~!」 「あら?あなたは裏方と会計でしょ?」 「うっ・・・でも頑張るもん!」 この家族は一家で鍼灸院(はりきゅういん)を運営しており、彼女も将来的には家業を継ぎたいと思っている。 「さ、お店が開くわよ。準備しなきゃ!」 「うん!」 午前10時38分。 店には少ないながらも、お客さんが入り、そこそこ繁盛しているようだ。 「えっと、友好太鍼(ゆうこうたいしん)でいいんだよね・・・?」 「そうそう、それでいいわ。それをお父さんの所に持って行ってね。」 「はーい!」 彼女はお客さんと接する機会が少ないものの、看板娘として定着しているようだ。 「お、ありがとう。ちょうど足りなくなるとこだったんだよ。」 「あ、お灸はいる?」 「ああ、まだいいよ。」 そうこうしている内に午前11時47分。 「さ、お昼にしよう。」 「今日はおうどんでいいかしら?」 「おなかへったぁ~」 昼食も例によって『いただきます』をしてから食べ、ゆっくりすること数十分。 時刻は午後2時23分。 今日はいつもよりも多くのお客さんが入ったようで、裏方の彼女まで大忙しだ。
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