1st 緑髪の君

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「ハァ…ハァ…一つ、聞いていいかい?」 男性のことばに耳を傾ける彼女。 「・・・なんでしょう?」 すると、息を整えた男性はゆっくりと口を開いた。 「名前を・・・教えてほしい。ここ、気に入ったからさ。」 「ここは『鍼灸院いちづ』ですよ?」 「いや、そうじゃなくて・・・君の名前をさ。」 彼女は驚いたように男性を見たが、すぐに笑顔になり、言葉を言うと同時に店に戻っていった。 「私は・・・」    「【もぐさ】ですっ!」                                                1st fin
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