3人が本棚に入れています
本棚に追加
もし、コンビニの帰り道に、いや別に帰り道じゃなくてもいい。
ごく普通の日常に、不思議な扉が突如現れたら、一般的なリアクションはどんなだろうか。
未知な物への恐怖、新たなるものへの興味、その他にもたくさんあるだろう。
俺はただただ
「めんどくせぇ」
あまりにめんどくさくて口からでてしまった。
人とすれ違うのもやっとの狭い道路に、道を塞ぐ扉。
なんだかイライラしてきた。
「たくっ荷造りしなきゃいけねーのに」
コンビニで買って来たのは荷造りの道具とアイス。
記録的猛暑だとかで、暑さのあまりアイスを買ってしまった。
「しゃーね、アイスも溶けるし遠回りだけど別の道……」
別の道に行こうとしたら、後ろにも扉が現れていた。
扉に挟まれるという謎の状態に陥る。
「扉あけてもどうせ元の道路だろ?」
自分に言い聞かせるように、ドアノブに手を置く。
扉を開いてみたが、扉独特の音がしない。
扉の音だけではなく、日常のすべての音すら聞こえない。
扉を半開きにし、まわりをみる。
先ほどまでいた普通の道だ。
少しホッとし、半開きにしたドアから、ドアの向こう側を見る。
最初のコメントを投稿しよう!