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ヒルに噛まれて気絶でもしてしまったのだろうか?
女の子なら有り得ない話でもない。
それよりも家に帰りたい。
まぁ、扉に入った時点で無理なような気もしなくはないが、家に帰ることは諦めたくない。
まずは、この森をでて近くの街でここがどこかを確かめるしかない。
「アルトの街まで案内してくんない?」
「私も帰るとこですしいいですよ?」
先ほどまで倒れていたはずのアルトは、すくっと立ち上がる。
こいつ空腹で倒れてただけなんじゃないか??
どれくらい歩いただろうか、先ほどとは違い、水辺が近いからか地面がぬかるんでる。
それと、アルトが疲れたからかぴりぴりした空気を感じる。
「好隆さん、ここら辺はヒルの縄張りですから気をつけ……」
アルトが何かを言いかけてる途中で上から、ニメートルくらいの白いぶよぶよした物がふって来た。
「うぉ、なんだあれ……?」
「好隆さんはヒル見るのはじめてですか?」
アルトが言ったことがいまいちわからず、アルトに確認する。
「ヒル? あれが?」
「はい」
アルトに言われ、ヒルをよく観察してみる。
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