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鼻が潰れる感触を指の間で感じながら殴られた生々しい音が辺りに響く。
こう言うチンピラ崩れには話は通じないことを風丸は知っている。
だから手っ取り早い対処を選んだだけだった。
殴られた相手は吹っ飛ばされて倒れる。
怯む二人と呆然とするいじめられっ子
「守ってあげるよ、俺の紳士道で」
倒れ込んだチンピラを横目で見ながら殴った手を顔の前でプラプラとふる。
「いじめはよくないよ」
怯んでいた相手がにらんでくる。
「てめえ、ふざけんなよ!!」
二人の内の一人が顔面に向けて右ストレートをうってきた。
だが、風丸は首と重心を少しずらし難なくかわす
風丸は襲いかかった相手にカウンタパンチを腹にくらわせる。
グハッと胃の空気を全てだすと腹をおさえながらぐったりとしゃがみこむ
風丸は残った一人を見た
やる気は満々のようだ
風丸は鋭い目付きで相手の目を見た
睨み付けて数秒、まだ無傷のチンピラがガタガタと震えだした
自分にもなんで震えてるかわからないらしく理解に困っている
風丸はニヤリと笑う
その不気味な笑みが決定的になったのか、睨まれた相手は何かのロックが解除されたかのように自分を取り乱し、悲鳴をあげながら風丸とは逆方向に走っていく。
倒れてた仲間も立って後をついていくように走り去っていった
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