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イチイ達第一部隊の面々とカンナはアナグラから歩いてきたので当然帰りも徒歩だった。
「ねぇねぇ、ここに来る前はどこの支部にいたの?」
「…………さあな」
「んじゃあアンタはなんで極東支部に呼ばれたの?」
「オレも知らない」
コウタは矢継ぎ早にカヤリへ質問するが大体は素っ気ない返事を返すか無視するかのどちらかだった。
アリサは未だ正体のわからないカヤリを警戒しているのか話しかけようともしない。
「あんたらは全員第一部隊の人間なのか?」
「いや、俺とコウタとアリサはそうだがこいつは別だ。というよりまだ正式に所属部隊が決まっていない」
イチイはカンナを指して言った。
カンナはというとまだふらふらして放心状態だった。
「とにかくまずはサカキ博士と話をつけてもらわないとな。あとはツバキさんあたりに顔合わせした方がいいんだが……」
「あれ、そういえばツバキさん達どこ行ったんだっけ?」
「まったくコウタさんまた忘れたんですか? ツバキさんはリンドウさんの帰還の説明に本部まで行くって仰ってたじゃないですか」
「あれ、そうだっけ?」
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